しまかんぎく (島寒菊・島甘菊)
学名 |
Chrysanthemum indicum ((Dendranthema indicum, Chrysanthemum okiense, C.boreale
var.okiense, D.okiense, C.nankingense) |
日本名 |
シマカンギク |
科名(日本名) |
キク科 |
日本語別名 |
ハマカンギク、アブラギク |
漢名 |
野菊(ヤキク,yĕjú) |
科名(漢名) |
菊(キク,jú)科 |
漢語別名 |
苦薏(クヨク,kŭyì)、野菊花、野黃菊 |
英名 |
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2007/04/19 薬用植物園 |
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2006/10/28 薬用植物園 |
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2008/10/30 薬用植物園 |
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2023/11/09 同上 |
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辨 |
キク属 Chrysanthemum(菊 jú 屬)については、キク属を見よ。 |
訓 |
和名にかかわらず、日当たりのよい山麓に生え、島地・浜地を好まない。花期が遅いので寒菊と云うというが、甘菊とも書く。
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アブラギクは、かつて長崎でこの花を油に漬け、「菊油」として薬用にしたことから。アワコガネギク・ホソバアブラギク D. lavandulaefolium にもアブラギクの名がある。 |
漢名野菊(ヤキク,yĕjú)は、家菊(一般に栽培するキク)に対していう。 |
説 |
本州(富山近畿以西)・四国・九州・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・華東・兩湖・兩廣・臺灣・ベトナム・四川・貴州・雲南・ヒマラヤに分布。
観賞用の いわゆるキクは、中国において唐代か又はその少し前に、本種とチョウセンノギク D. zawadskii var. latilobum の交配により作られたものという。 |
誌 |
中国では、嫩茎・嫩葉・花を食用にする。
また、シマカンギクなどの葉・花・全草を野菊と呼び薬用にする(〇印は正品)。『中薬志Ⅲ』pp.381-385 『中草薬現代研究』Ⅱp.153 『全国中草葯匯編』上/789-790
〇シマカンギク Chrysanthemum indicum(野菊)
C. lavandulifolium var. lavandulifolium(C.boreale;甘菊)
日本では、生薬キクカは シマカンギク又はキクの頭花である(第十八改正日本薬局方)。 |
観賞品としてのキク(イエギク)が作りだされる以前(つまり六朝時代以前)、漢土で詩に詠われ、栽培・観賞されていた「菊」は、このシマカンギクであろう、という。
(つまりは、屈原や陶淵明が愛した菊はこれか)。
漢土における菊の文化史は、キクを見よ。 |
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